17
 俺は「ドラム罐」の特性を逆に利用してやろうと考えた。なにしろこの殺人マシーンは温度に反応するのだ。


 俺はガスをめいっぱい詰め込んだ超小型ボンベをポケットから取り出し、掌で温めた。これを投げ込めば「ドラム罐」が正確な機銃連射で打ち砕くだろう。そのときの爆発はどの程度のものになるかはちょっと見当がつかないが、うまく「ドラム罐」のそばに投げ込むことができれば、こいつを破壊することができるかも知れない。


 俺の体温と同じまで、とはいかないがボンベは充分温まった。


 俺は慎重に狙いをつけてボンベを投げ入れた。それがどの辺りに落ちたのか見届ける前に俺はエレベーターのほうへ走り、伏せた。ほぼ同時に爆音が轟いた。


 部屋に戻ってみると「ドラム罐」は粉々になっていた。俺は悠々と、部屋の向こう側の扉を開けることができた。

                次へ進め