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 扉の向こうは東西に細長いエレベーターホールだった。今まで自分がいた薄暗い洞穴とはうってかわって、コンクリート壁に囲まれ、床はリノリウムで、天井には眩しいばかりの照明がつけられてあった。


 俺が入ってきた扉のついている側の壁に、もう一つ扉がついていた。おそらく俺が今までさまよい歩いていた洞穴につながっているのだろう。反対側の壁の真ん中にエレベーターが一基だけついている。


 そのエレベーターの扉は開いていた。拳銃を構えた俺は、ゆっくりとした歩みでエレベーターに近付き、扉の外から中をうかがった。


 と、そのとき突然扉が閉まり始めた。とっさに俺は自分の体をその中に移動させた。フロア表示盤もスイッチもない妙なエレベーターだった。


 それは、俺を乗せてゆっくりと下降を始めた。          

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