100
ミスMこそ俺に与えられた任務によって殺さなければならない人物だ。
俺は引き金を引いた。
彼女は何も言わなかった。呻き声も上げることなく息絶え、床にくず折れてしまった。彼女の命を奪ったのは俺が放ったたった一発の弾丸だった。俺の気持ちは重く沈んだ。
「すべて終わったわね‥‥」
扉を開けてはいってきたのは派手なチャイナドレスを身に付けた見知らぬ女だった。大胆なスリットから自慢気に脚線美を露出している。両手に琥珀色の液体の入ったグラスを持っていた。
「‥‥ひとまず乾杯しましょ」
こころなしか鈍重な声の響きだった。俺は差し出された一つのグラスを受け取った。かすかにアーモンドの香りがする。
そうなんだ。すべて終わったんだ‥‥