81
 俺は北の草原を再び歩き始めた。

 二百メートルほど歩いただろう。俺は草の陰に、月明りにきらめくものを見つけた。

 さっき来たときは気付かなかったが、今、強い風に草が揺れ、そのはずみで陰に隠れていたものが姿をあらわしたのだ。

 俺はそれを拾い上げた。それは小さな鍵だった。

 何の鍵だろう。

 俺は、後々何かの役に立つかも知れないと思って、鍵を上着の右ポケットに入れた。

 そのあと、俺はあの断崖まで行ってみたが、ほかに何も見付からないので、もと来た道を引き返すことにした。                  

次へ進め