俺は東の丘に登り始めた。緩やかな上り坂だった。快い風が頬にあたって気持ち良かった。


 と、俺は一瞬自分に何が起こったか理解できなかった。


 落とし穴だった。俺は腰をしたたかに打って十メートルほど下に落ちた。情け無い。これでは卒業試験に合格できないな。


 見上げると、俺の落ちた穴から月が見えた。そこは岩壁に囲まれている洞穴だった。岩壁はぬめぬめとした液体に濡れていて上れそうもなかった。俺は上ることをあきらめ、回りを見渡した。見ると、北の方角へ洞穴は続いている。


 俺はしかたなく、岩壁をつたって北へ歩き出した。        

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